『レッドクリフ Part I』は、エイベックス・エンタテインメントが社運をかけた大作ということで、際立ってメディア露出が目立つ話題作である。それはもはや、これがコケたら一大事、という焦燥感を感じさせるほどだ。
西暦208年の中国大陸。群雄割拠のこの時代。最強を誇る曹操(チャン・フォンイー)軍の前に、劉備(ユウ・ヨン)軍は壊滅寸前の打撃を受けた。軍師の孔明(金城武)は、自ら孫権(チャン・チェン)陣営へと向かい、孫権の信頼厚い司令官・周瑜(トニー・レオン)と交渉を進めていく。
三国志最大の見せ場、赤壁の戦いをアジアンスター総出演で実写化したものだが、肝心の戦いが始まる前に映画は終わる。「一番いいところは後半でネ!(はーと)」というわけだ。試写でクレームが続出したのか、途中からタイトルに「Part I」をついたようだが、鑑賞時には注意が必要である。