学校の子供たちが、成長後に開けるいわゆるタイムカプセル。連中が入れるものといったら、ガラクタだのよげんの書だの、たいていろくでもない物と相場が決まっているが、『ノウイング』に出てくる少女が入れたものは格別だ。なんと将来起きる災害・大事故の類を網羅した、ノストラダムスもびっくりの暗号表だったのだ。
マサチューセッツ工科大学に勤める宇宙物理学者ジョン(ニコラス・ケイジ)の息子(チャンドラー・カンタベリー)が、小学校の記念式典で50年前に埋められたタイムカプセルの中から、一枚の手紙をもってきた。無意味な数字の羅列のように見えるそれは、しかしジョンのインスピレーションを刺激し、隠された予言を彼に伝えることになる。
偶然にも、主人公が天下のMITの教授だったおかげで、やがてとんでもない内容があきらかになる。この前半のテンポよさ、面白さは上々。スケールがどんどん大きくなっていく展開にもワクワクする。